hakorune/CURRENT_TASK.md

# Current Task — JoinIR / PHI 削減スナップショット（2025-11-29 時点）

> このファイルは「今どこまで終わっていて、次に何をやるか」を 1000 行以内でざっくり把握するためのスナップショットだよ。  
> 過去の詳細ログは `docs/private/roadmap2/CURRENT_TASK_2025-11-29_full.md` や各 Phase の README/TASKS を見てね。

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## 0. 現在地ざっくり

- **✅ JoinIR ラインは Phase 68 で一旦 Chapter Close！**
  - Phase 27-67 で JoinIR の「第1章（構造 + PHI + 型ヒント SSOT）」が完了。
  - 4つの柱（Structure / Scope / JoinIR / Type Hints）が確立。
  - Trio 削除ライン（Phase 70 完了）を経て、wasm/Web デモラインと最適化ラインに分岐。
  - 詳細: [phase-30-final-joinir-world/README.md](docs/private/roadmap2/phases/phase-30-final-joinir-world/README.md)

- **最終ゴール**
  - 制御構造と PHI の意味論は **JoinIR（＋LoopScopeShape/IfPhiContext 等の薄い箱）** に一本化する。
  - 実行の SSOT は VM / LLVM ラインとし、JoinIR→MIR→VM/LLVM は「構造 SSOT → 実行 SSOT」への変換として扱う。
  - 既存の PHI 箱（if_phi.rs / PhiBuilderBox / conservative.rs / Trio 等）は、JoinIR 側のカバレッジが十分になったところから順に削っていく。
- Stage-3 parser デフォルトON化（Phase 30.1 完了）: `config::env::parser_stage3_enabled()` で NYASH_FEATURES=stage3 をSSOT化し、legacy env は明示OFF専用の互換に縮退。
- JoinIR Strict 着手（Phase 81）: `NYASH_JOINIR_STRICT=1` で代表パスのフォールバックを禁止（JoinIR失敗は即エラー）。dev/trace は観測のみ継続。

- **これから（Phase 69+）**
  - wasm/Web デモライン: JoinIR ベースの軽量デモ実装。
  - 最適化ライン: JoinIR の最適化パスと LLVM/ny-llvmc 統合。
  - Trio 削除ライン: 完了（Phase 70、LoopScopeShape SSOT）
  - JoinIR Strict ライン（Phase 81）: 代表 If/Loop/VM ブリッジについては `NYASH_JOINIR_STRICT=1` で常に JoinIR 経路のみを通すようにし、レガシー if_phi / LoopBuilder / 旧 MIR Builder は「未対応関数専用」に縮退。

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## 1. JoinIR 第1章完了までの道のり（Phase 33–67 簡潔版）

### Phase 33-62: 構造 + PHI + スコープの基盤構築 ✅ 完了

- **Phase 33-34**: IfSelect/IfMerge lowering 実装、AST→JoinIR Frontend 設計・実装（If/Loop/Break/Continue）
- **Phase 35-36**: PHI 箱削減 HIGH/MEDIUM（537行削減: if_body_local_merge / phi_invariants / LoopSnapshotMergeBox 縮退）
- **Phase 37-40**: If 側 PHI Level 1/2（設計＋array_ext.filter 移行、collect_assigned_vars 削除）
- **Phase 41-46**: If 側 PHI Level 3（NestedIfMerge、read_quoted_from、IfMerge 拡張）
- **Phase 49-56**: JoinIR Frontend 本線統合（print_tokens / filter）
- **Phase 57-62**: If 側 PHI 本体削減（conservative.rs 縮退、If Handler 箱化、PHI Core Cleanup）

**詳細**: 各 Phase の README を参照（`docs/private/roadmap2/phases/phase-*/README.md`）

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### Phase 63-67: 型ヒントライン完全実装 ✅ 完了（2025-11-30）

#### Phase 63-3: JoinIR 型ヒント最小配線
- `JoinInst::Select` と `MergePair` に `type_hint: Option<MirType>` 追加
- 13ファイル更新、全 JoinIR テスト PASS

#### Phase 63-4: infer_type_from_phi 縮退設計
- 型ヒント優先＋従来ロジックフォールバック仕様を docs 化
- 削除条件 5/5 を定義（P1: IfSelectTest, P2: read_quoted/IfMerge, P3: Method/Box）

#### Phase 63-5: infer_type_from_phi 縮退実装
- `infer_type_from_phi_with_hint()` 実装（+44行）
- lifecycle.rs で呼び出し経路統一
- 削除条件達成率: 3/5（60%）

#### Phase 63-6: P1 ケース型ヒント完全実装
- `MirInstruction::Phi` に `type_hint` 追加（21ファイル修正）
- JoinIR→MIR Bridge で型ヒント伝播実装
- P1 ケース（IfSelectTest.*）で JoinIR 型ヒントのみで型決定
- 削除条件達成率: 4/5（80%）

#### Phase 64: P2 型ヒント拡大
- P2 ケース（read_quoted_from, IfMerge）型ヒント実装
- `is_type_hint_target()` 箱化（TypeHintPolicy 萌芽）
- 削除条件達成率: 4.5/5（90%）

#### Phase 65: P3-A/B 型ヒント実装
- P3-A: `type_inference.rs` 新設、`JoinInst::MethodCall` に型ヒント（StringBox メソッド）
- P3-B: `JoinInst::NewBox` に型ヒント（Box コンストラクタ）
- 代表ケースベースで削除条件 5/5 達成

#### Phase 66: P3-C ジェネリック型推論箱化
- `generic_type_resolver.rs` 新設（180行）
- `TypeHintPolicy::is_p3c_target()` 追加
- ArrayBox.get / MapBox.get 等のジェネリック型推論基盤確立

#### Phase 67: P3-C 実利用への一歩
- `phase67_generic_type_resolver.rs` テスト追加（3テスト全 PASS）
- lifecycle.rs に P3-C 経路フック追加（GenericTypeResolver 優先使用）
- A/B テストで旧経路との一致確認（11 tests PASS）

**技術的成果**:
- JoinIR が構造 + PHI + 型ヒントの SSOT として確立
- infer_type_from_phi は P3-C フォールバック専用に縮退
- 4つの柱（Structure / Scope / JoinIR / Type Hints）完成

### Phase 69: MIR 決定性 & Trio 経路の整理 ✅ 一部完了（2025-11-30）

- 目的: LoopSnapshotMergeBox / LoopForm 周辺の Inspector/Trio 依存を整理しつつ、MIR の predecessor 順を決定的にしてフラッキーテストを解消する。
- 実績:
  - 69-1: LoopSnapshotMergeBox と Trio 経路の現状を確認し、merge_exit_with_classification が LocalScopeInspectorBox を引き回しているだけであり、情報自体は LoopScopeShape/ExitAnalysis 側に揃っていることを整理。
  - 69-2: `merge_exit_with_classification` から Inspector 引数を削除し、LoopScopeShape/ExitAnalysis 経由で必要な情報を取る形に縮退（約 42 行削減）。既存の 3 テストはすべて PASS。
  - 69-3: `BasicBlock.predecessors` を `HashSet` → `BTreeSet` に変更するなど、MIR の predecessor イテレーションを決定的にし、これまで非決定性でフラッキーだった 2 つのループ系テストを安定化。loopform 14/14 / merge_exit 3/3 を含む関連テストはすべて PASS。
- 未了:
  - 69-5: conservative.rs の docs/ 移設も今後の小フェーズとして残しておく。
- 追加完了 (Phase 70):
  - 69-4: Trio 3 箱（LoopVarClassBox / LoopExitLivenessBox / LocalScopeInspectorBox）を削除し、LoopScopeShape を SSOT とする構成に移行。2025-12-01 時点でコードベース再スキャン済みで、Trio 本体ファイルおよび Trio Box 直接参照は **src/mir/** から完全に除去されていることを確認（名称としての「Trio」は docs の歴史メモ内にのみ残存）。

## 2. 次の一手（Phase 69+）

### 直近の候補タスク

- **P3-C 拡大 / If PHI 本体削除**（Phase 70+ 候補）
  - GenericTypeResolver 経由で全 P3-C ケースをカバー
  - `infer_type_from_phi` 本体削除と if_phi.rs 大掃除

- **Phase 71: Self‑Hosting 再ブートストラップ（初回観測完了！ 2025-12-02）** ✅
  - `docs/private/roadmap2/phases/phase-71-selfhost-reboot/README.md` で代表パス 1 本（Stage‑3 + JoinIR 前提）と ENV 方針を整理済み。
  - 代表パス（確定）: `NYASH_FEATURES=stage3 NYASH_USE_NY_COMPILER=1 NYASH_NY_COMPILER_EMIT_ONLY=1 NYASH_SELFHOST_KEEP_RAW=1 ./tools/selfhost/selfhost_build.sh --in apps/tests/stage1_run_min.hako --run`
  - **Phase 71初回実行成果 (2025-12-02)**:
    - ✅ Phase 70完了直後にPhase 71代表パス実行成功
    - ✅ RAW観測レイヤ活用成功 (`logs/selfhost/stageb_20251202_101623_2665649.log` 707K)
    - ✅ 根本原因特定: **SSA undef (4件)** + **dev verify (1件)** が Program JSON emit失敗を引き起こしている
    - ✅ JoinIR/プラグイン初期化は **問題なし** (JoinIR経路正常動作、プラグイン成功確認)
  - **SSA undef詳細 (初回観測時)**:
    1. `ParserCommonUtilsBox.trim/1` - ValueId(272)未定義
    2. `ParserBox.trim/1` - ValueId(272)未定義
    3. `Main._parse_number/1` - ValueId(12)未定義
    4. `ParserBox.parse_block2/2` - ValueId(440)未定義  
    → Phase 71-SSA での `.hako` 側整理により、現在はいずれも解消済み（SSA undef 13件→0件）。
  - **dev verify警告 (初回観測時)**: `StageBDriverBox` NewBox直後にbirth()未呼び出し  
    → StageBDriverBox が static box であることを考慮し、lifecycle.rs 側の特例で警告は解消済み。
  - **完了判定基準**: 観測窓としてのPhase 71は完了。代表 selfhost パスで JSON v0 emit→VM 実行（出力 `abc`）まで通ることを確認済みで、  
    SSA 修正は今後 Stage‑B 他ケースと s3/parity 系にフォーカスする。
  - **詳細レポート**: `docs/development/current/main/phase71-findings-20251202.md` と Phase 71-SSA 追加レポート
  - quick プロファイルでは JoinIR/VM 系は緑維持を目標としつつ、selfhost_minimal / stageb_min_emit は「SSA ラインの観測窓」として赤許容。Stage‑B/SSA 起因の赤は Phase 71-SSA 側でハンドルする。

- **Phase 72: JoinIR dev フラグ棚卸し** ✅
  - `config::env::joinir_core_enabled()` / `joinir_dev_enabled()` を追加し、Core/DevOnly/Deprecated の区分を整理。
  - `NYASH_JOINIR_EXPERIMENT` や `HAKO_JOINIR_IF_SELECT` を含む JoinIR 関連フラグの読み書きを、  
    `src/config/env/joinir_dev.rs` / `src/tests/helpers/joinir_env.rs` 経由の SSOT に統一（本体コードからの `std::env` 直読みを排除）。
  - docs/private/roadmap2/phases/phase-72-joinir-dev-flags/README.md に一覧表と実装状況メモを追加済み。

- **Phase 73: ENV 整理・不要フラグ削除（JoinIR＋Stage‑3 周辺）**
  - docs/private/roadmap2/phases/phase-73-env-cleanup/README.md に Stage‑3 / JoinIR / その他 ENV の棚卸しと Dead/Alias/Keep の分類方針を追加
  - 実コードからは `parser_stage3_enabled()` / `joinir_core_enabled()` / `joinir_dev_enabled()` 経由で判定し、legacy/env 名は Alias-only 扱いとして段階的に削除候補へ寄せていく
  - Stage‑3 旧 ENV は tools/selfhost/hako_check + JoinIR/LoopForm/PHI テスト + Stage‑1/SSA 代表テスト（Batch‑C）からは排除済みで、残りは dev/perf 用や一部 SSA/Stage‑B 系テストと docs の歴史メモに限定されている（Phase 73‑11 で現状を棚卸し済み）

- **Phase 73-7: Stage‑3 旧 ENV の縮退**
  - tools/selfhost/hako_check から `NYASH_PARSER_STAGE3` / `HAKO_PARSER_STAGE3` を順次削除し、Stage‑3 gate を `NYASH_FEATURES=stage3` ベースに移行開始
  - Rust tests 側の Stage‑3 alias は次フェーズでグループごとに `NYASH_FEATURES=stage3` へ寄せる予定

- **Phase 73-8: Rust tests Batch‑A の Stage‑3 ENV 縮退**
  - JoinIR/PHI 周辺の代表テスト（mir_loopform_* / mir_joinir_* の一部）を対象に、`NYASH_PARSER_STAGE3` / `HAKO_PARSER_STAGE3` を `NYASH_FEATURES=stage3` に置き換え開始

- **Phase 73-9: Rust tests Batch‑B の Stage‑3 ENV 縮退**
  - 残りの JoinIR 系テスト（joinir_runner_min / mir_joinir_* / joinir_json_min / joinir_vm_bridge_* / joinir/mainline_phase49）についても、Stage‑3 旧 ENV を廃止し `NYASH_FEATURES=stage3` ベースに統一

- **wasm/Web デモライン**（Phase 71 候補）
  - JoinIR ベースの軽量デモ実装
  - ブラウザで動く最小構成

- **最適化ライン**（Phase 72+ 候補）
  - JoinIR 最適化パス実装
  - LLVM/ny-llvmc 統合強化

### 今後の優先タスク順（selfhost + hack_check 観点の整理）

1. **Phase 71-SSA/selfhost 再ブートストラップの収束**
   - 代表パス（selfhost_build + stage1_run_min.hako）が JSON v0 emit→VM 実行まで通ることは確認済みとし、
     以降は Stage‑B 他ケースと s3/parity 系を「SSA ラインの観測窓」として整理していく。
   - この段階では JoinIR Strict は代表 if/loop/VM ブリッジに限定し、selfhost_minimal/stageb_min_emit の赤は SSA 側の課題として扱う。
2. **Phase 72–73: ENV / JoinIR dev フラグの集約完了** ✅
   - `joinir_core_enabled()` / `joinir_dev_enabled()` / `parser_stage3_enabled()` を SSOT として使い切り、tools/selfhost/hako_check/tests から旧 ENV を整理する。
   - ここまでで「selfhost / hack_check / tests が同じ Stage‑3 + JoinIR/ENV ポリシー上に乗る」状態を目指す。
3. **Phase 80: VM/LLVM 本線の JoinIR 統一** ✅ **完了**（2025-12-02 c61f4bc7）
   - 代表 if/loop の本線化を実装。`joinir_core_enabled()` 時は JoinIR→MIR 経路が既定となり、レガシー経路は JoinIR 未対応ケース専用に縮退。
   - SSOT ヘルパー（`should_try_joinir_mainline()` / `should_panic_on_joinir_failure()`）を実装。
   - **Phase 82**: JOINIR_TARGETS テーブル SSOT 化（93f51e40）完了。
4. **Phase 81: selfhost 用 JoinIR Strict＋fail-fast の確立** ✅ **完了**（2025-12-02 a9e10d2a）
   - selfhost_build.sh に `--core` / `--strict` オプション追加。環境変数 `NYASH_JOINIR_CORE` / `NYASH_JOINIR_STRICT` を子プロセスに自動伝播。
   - 代表パス（skip_ws / trim / resolve / print_tokens / filter / Stage‑1/Stage‑B 代表）が JoinIR 経由でのみ通る Strict モード実装完了。
   - hack_check ラインは引き続き「Stage‑3 + 旧 MIR Builder + VM」の安定ルートとして維持。
5. **Phase 82-if-phi-retire: P3-C 完了＋if_phi.rs 削除ライン** ← **継続中**
   - dev フラグ `NYASH_PHI_FALLBACK_DISABLED=1` で `infer_type_from_phi_with_hint` の呼び出しを fail-fast 検出する経路を追加済み（joinir_dev::phi_fallback_disabled）。
   - `lifecycle.rs` の return 型推論バグ（中間値 `const void` を見てしまう問題）を修正し、Case D を 51 件 → 20 件に削減済み。
   - Phase 83〜84-4 による追加削減で Case D は 0 件となり、`infer_type_from_phi*` への依存は実質的になくなった。コード上の定義削除と `phi_core::if_phi` モジュールの整理は Phase 84-5（if_phi.rs 削除ライン）で実施予定。

6. **Phase 83-typehint-p3d: 既知メソッド戻り値型推論（P3-D）** ✅ **完了**
   - ChatGPT Pro 設計の MethodReturnHintBox を実装（8ae1eabc）。`TypeHintPolicy` → `MethodReturnHintBox` → `TypeAnnotationBox` → `GenericTypeResolver` という箱構造を確立。
   - BoxCall/Call/TypeOp の既知メソッド戻り値型を P3-D として吸収し、Case D を 20 件 → 15 件に削減。
   - 将来の Method Registry 統一時にも差し替えやすい API になっており、型ヒントラインの構造的な整理が完了。

7. **Phase 84-1: Const 命令型アノテーション** ✅ **完了**
   - `src/mir/builder/emission/constant.rs` に Integer/Bool/Float/Null/Void 用の型登録を追加（40dfbc68）。String と同様に `value_types` へ MirType を記録。
   - Case D のうち Const 命令の型欠如が原因だったグループを解消し、Case D は 15 件 → 12 件に縮小。
   - 残り 12 件は Copy/PHI 経由の edge パターン（Loop break/continue / If merge など）に集中しており、Phase 84-2/84-3 の対象として切り出された。

8. **Phase 84-2: CopyTypePropagator による Copy 型伝播** ✅ **完了**
   - `src/mir/phi_core/copy_type_propagator.rs` に CopyTypePropagator 箱を追加し、MIR 関数内の `Copy { dst, src }` を固定点ループで走査して `value_types` に型を伝播。
   - `lifecycle.rs` の return 型推論前に CopyTypePropagator を走らせることで、Copy チェーンだけで説明できる Case D を削減（12 件 → 9 件）。
   - ベースラインテストは 489 passed, 34 failed → 494 passed, 33 failed と改善。残りの Case D は await/try-catch や多段 PHI など PHI 主体のパターンに集中しており、Phase 84-3（PhiTypeResolver）での限定的な PHI 型推論強化に引き継ぎ。

9. **Phase 84-3: PhiTypeResolver による PHI + Copy グラフ推論** ✅ **完了**
   - `src/mir/phi_core/phi_type_resolver.rs` に PhiTypeResolver 箱を追加し、`Copy`/`Phi` グラフを DFS/BFS で辿って末端の base 定義型が 1 種類に揃う場合のみ MirType を返す仕組みを実装。
   - lifecycle.rs の return 型推論フローに統合し、P3-D / Const / CopyTypePropagator で埋まらない一部ケースを吸収することで Case D を 9 件 → 4 件に削減。
   - 残り 4 件（await 構文 / QMark 構文 / Stage1 CLI 2 テスト）は、BoxCall/Await/QMark の戻り値型が `value_types` に未登録なことが原因であり、PhiTypeResolver 自体の限界ではないことが Task 調査で確認された（Phase 84-4 の BoxCall/Await 型登録ラインに引き継ぎ）。

10. **Phase 84-4: BoxCall 戻り値型登録（Await/QMark 含む）** ✅ **完了**
    - `src/mir/builder/utils.rs` に `infer_boxcall_return_type()` ヘルパーを追加し、StringBox/IntegerBox/BoolBox/ArrayBox/MapBox/Result-like（QMark 相当）/Stage1CliBox など計 27 メソッドの戻り値型を一元管理。
    - BoxCall lowering 経路（emit_box_or_plugin_call 相当）から `infer_boxcall_return_type()` を呼び出し、戻り値 ValueId に対応する MirType を `value_types` に登録。
    - Await/QMark 系は BoxCall 経路の型登録で全て解消され、追加の Await 専用実装は不要。
    - `NYASH_PHI_FALLBACK_DISABLED=1 cargo test --release --lib` 実行時の Case D panic は 4 件 → 0 件となり、Case D 完全解消を達成。型生成（Const/BoxCall）・型伝播（CopyTypePropagator/PhiTypeResolver）・統合（GenericTypeResolver）の 3 層構造が箱として完成し、if_phi フォールバック削除に進める状態になった（Phase 84-5 / 82 の最終仕上げ）。

11. **Phase 85-ring0-runtime: Ring0/Ring1/Plugin 層の設計整理** ⏳ **設計中**
    - Ring0 は Box を知らない最小カーネル API（Mem/Io/Time/Log/Fs/Thread 等）に限定し、実装は `Ring0Context` + adapter 1 箇所に集約する方針を docs に固定済み。
    - Ring1-core（StringBox/ArrayBox/MapBox/FileBox/ConsoleBox 等）と ring1-optional/selfhost/user_plugin を 4 層に分類し、「core_required は静的必須セット、optional と user は PluginHost の上に載る」設計を言語化済み。
    - `docs/development/current/main/ring0-inventory.md` に println!/eprintln! や fs/time/thread を含む Ring0 候補呼び出し、Box/プラグイン/カーネル実装数の調査結果をまとめ、Phase 88/90 で代表パスを Ring0Context に移行済み（残りは Phase 91+ の段階移行対象）。
    - Phase 87–95 で CoreBoxId/CoreMethodId/CoreServices/PluginHost/Adapter/Service API の実装とテストが完了し、Box 名・メソッド名と core_required Box の初期化は `src/runtime/core_box_ids.rs` と `src/runtime/core_services.rs` に集約された。今後の ring0/ring1-core 変更はこの SSOT に対してのみ行えばよい状態になっている。
    - **Phase 95.5: Ring0 統合完了**（2025-12-03）
      - ✅ ConsoleService が Ring0Context に直結（println → Ring0Context.log.info, print → Ring0Context.io.stdout_write）
      - ✅ StringService が純粋関数化（Box 状態不要）
      - ✅ #[allow(dead_code)] 削減: 6箇所 → 4箇所（2削減）
      - ✅ ログ経路統一: Ring0 → Ring1-Core → 実行パス
      - **設計原則確立**: Ring0 直結型（ConsoleService）と純粋関数型（StringService）の2パターン
      - **次のステップ**: Phase 96 で ArrayService/MapService 実装（状態管理必要）、代表パス拡大（5-10箇所）

12. **Phase 86: BoxFactory Priority 正常化** ✅ **完了**（2025-12-02）
    - **目的**: BoxFactory のデフォルトポリシーを `BuiltinFirst` から `StrictPluginFirst` に変更し、プラグイン版 Box が正常に使用できるよう正常化。
    - **実装内容**:
      - ✅ 現状仕様の文書化（`docs/development/current/main/factory_priority.md`）
      - ✅ `UnifiedBoxRegistry::new()` を 1 行修正（`with_policy(BuiltinFirst)` → `with_env_policy()`）
      - ✅ テスト 5 件追加・全パス（default policy / env override / reserved protection / plugin override / non-reserved priority）
      - ✅ Phase 85 README 準備完了（`docs/private/roadmap2/phases/phase-85-ring0-runtime/README.md`）
    - **効果**:
      - プラグイン版 StringBox/ArrayBox/MapBox が正常に使用可能に
      - core_required Box（StringBox/IntegerBox/BoolBox/ArrayBox/MapBox 等）の予約名保護維持
      - 環境変数 `NYASH_BOX_FACTORY_POLICY` による柔軟な制御が可能
      - テスト改善：500 passed, 34 failed → 506 passed, 33 failed（+6 passed, -1 failed）
    - **詳細**: [factory_priority.md](docs/development/current/main/factory_priority.md)

### バックログ

- Stage‑B/selfhost smokes の扱い整理（Phase 30.1 フォロー）
  - quick プロファイルで `stage1_launcher_*` / `phase251*` 系が Stage‑3 デフォルト環境で不安定。今後、quick では SKIP にするか、Stage‑B emit 抽出ロジックを安定化するかを決める。
  - `MirFunction.blocks: HashMap` → `BTreeMap` で非決定的テスト解消
  - Phase 25.1 同様のパターン適用
  - selfhost Stage‑B 子プロセスへのソース渡し経路の簡素化（`--source "$SRC_CONTENT"` で argv を肥大化させず、HAKO_SRC 環境変数や一時ファイル経由に統一する設計を将来フェーズで検討）。

- Phase 71-SSA: Stage‑B / selfhost ラインは「SSA デバッグ用の観測窓」として切り出し、  
  代表パス（selfhost_build + stage1_run_min.hako）が JSON v0 emit まで通るかどうかを別フェーズで追う。  
  詳細: `docs/private/roadmap2/phases/phase-71-ssa-debug/README.md`

- Phase 81-JoinIR-Strict: JoinIR を「if/loop/PHI の真」として扱い、  
  JoinIR 対象関数では `if_phi` / `LoopBuilder` / 旧 MIR Builder にフォールバックしない Strict モードを導入する。  
  代表 If/Loop（mir_joinir_if_select / mir_stage1_staticcompiler_receiver / mir_joinir_stage1_using_resolver_min）は  
  `NYASH_JOINIR_CORE=1 NYASH_JOINIR_STRICT=1` で全て green を確認済み（Strict で lowering 失敗なし）。  
  代表パス（skip_ws / trim / resolve / print_tokens / filter / read_quoted / Stage‑1/Stage‑B 代表）では、  
  JoinIR lowering / VM ブリッジ失敗を即エラー扱いとし、レガシー経路は「未対応関数専用」に縮退させる。

- Phase 82-if-phi-retire（予定）: P3-C ジェネリック型推論ラインを拡張し、  
  `lifecycle.rs` から `infer_type_from_phi*` 呼び出しを完全に排除する（P3-C まで GenericTypeResolver で食い切る）。  
  あわせて `collect_assigned_vars_via_joinir` を JoinIR/AST 側の分析モジュールに移動し、  
  `phi_core::if_phi` への実コードからの参照をゼロにした上で `if_phi.rs` 本体を削除する（歴史メモは docs 側にのみ保持）。

- Phase 74-SSA-static-delegation（将来フェーズ候補）: Phase 71-SSA で判明した「static box 委譲時に ValueId マッピングが壊れる」  
  Rust MIR ビルダー側の根本バグを正式に修正するライン。  
  現 HEAD では `.hako` 層で ParserBox → ParserStringUtilsBox などの委譲を外すことで SSA undef は 13件→0件に根治しており、  
  最小 .hako ではバグを再現できないため、MIR Builder の修正は **再現用テストを用意できる将来フェーズに委譲**する。  
  当面は「box→static box への薄い委譲メソッドを増やさない」というコーディング規約で安全運用し、  
  Phase 74 では commit 13ce9e68 以前の形を元にした再現用テスト＋MIR Builder 修正＋委譲パターンの復活をまとめて扱う。

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## 3. 旧フェーズ（過去ログへのポインタ）

古いフェーズの詳細な経緯やログは、以下のドキュメントと  
`docs/private/roadmap2/CURRENT_TASK_2025-11-29_full.md` を見てね。

- Phase 21.7 — Static Box Methodization
  - StaticMethodId / NamingBox で BoxName.method/arity 名前解決の SSOT 化。
  - docs: `docs/development/current/main/phase-21.7-naming-ssot-checklist.md` など。
- Phase 25.x / 26.x — LoopForm v2 / LoopSSA v2 / Exit PHI / ExitLiveness
  - LoopForm v2 / LoopSSA v2 の整備と Exit PHI / ExitLiveness まわりの 4 箱構成。
- Phase 27–32 — JoinIR 初期実験〜汎用化
  - LoopToJoinLowerer / LoopScopeShape / JoinIR VM Bridge を minimal ケースから Stage‑1 / Stage‑B へ広げていくライン。
  - docs: `docs/private/roadmap2/phases/phase-27-joinir*`, `phase-31-looptojoin-lowerer`, `phase-32-joinir-complete-migration` など。

CURRENT_TASK.md 自体は「いまどこを触っているか」と「次に何をやるか」を  
1 画面で把握できる軽さを維持する方針だよ。***