Major changes: - LLVM backend initial implementation (compiler.rs, llvm mode) - Semantics layer integration in interpreter (operators.rs) - Phase 12 plugin architecture revision (3-layer system) - Builtin box removal preparation - MIR instruction set documentation (26→Core-15 migration) - Cross-backend testing infrastructure - Await/nowait syntax support New features: - LLVM AOT compilation support (--backend llvm) - Semantics layer for interpreter→VM flow - Tri-backend smoke tests - Plugin-only registry mode Bug fixes: - Interpreter plugin box arithmetic operations - Branch test returns incorrect values Documentation: - Phase 12 README.md updated with new plugin architecture - Removed obsolete NYIR proposals - Added LLVM test programs documentation Co-Authored-By: Claude <noreply@anthropic.com>
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AI先生たちのNyash言語仕様に関する純粋な会話記録(2025-08-31)
実装詳細(Rust等)を一切含まない、純粋にNyash言語仕様のメモリ管理に基づいた相談と回答です。
Gemini先生との会話
私からの相談内容
Nyashプログラミング言語のメモリ管理について相談です。
【重要】実装言語(Rust等)の話は一切含めないでください。純粋にNyash言語仕様として考えてください。
【Nyashメモリ管理の本質】
1. スコープベースの決定論的解放
- Boxがスコープを抜けたら即座に解放される
- 手動でのメモリ管理不要、自動的にメモリが返却される
2. finiシステム
- オブジェクトの論理的な終了を宣言できる
- 物理的な破棄とは独立(参照が残っていても論理的に死んでいる状態)
- 死んだオブジェクトへのアクセスは安全にエラーになる
3. weak参照の自動nil化
- 強参照が0になったら全てのweak参照が自動的にnilになる
- ダングリングポインタが原理的に発生しない
- オブジェクトが生きているかをweakで安全にチェック可能
4. 決定論的な解放順序
- init宣言の逆順で解放される(カスケード解放)
- 親が解放されたら子も確実に解放される
- メモリリークが構造的に防げる
5. Everything is Box哲学
- 全ての値がBoxオブジェクトとして統一的に扱われる
- スレッドセーフがNyash言語レベルで保証される(syncが用意されている)
【質問】
1. この決定論的メモリ管理を最大限に活かせる革新的なアプリケーションは?
2. 他の言語(GCありの言語、手動管理の言語)では実現困難だがNyashなら簡単な例は?
3. 特にfiniとweakの組み合わせが生む新しいプログラミングパターンは?
4. P2P/分散環境でこの決定論性が生む可能性は?
Gemini先生の回答
Nyash言語のメモリ管理に関するご質問、ありがとうございます。提示いただいた5つの本質は、非常に興味深く、強力なコンセプトですね。これらが組み合わさることで生まれる可能性について、言語仕様の観点から考察します。
1. この決定論的メモリ管理を最大限に活かせる革新的なアプリケーションは?
決定論的な性質は、リソースのライフサイクルが厳密に管理されるべき領域で絶大な効果を発揮します。
-
リアルタイム・インタラクティブシステム:
- アプリケーション: ゲームエンジン、音楽制作ソフト(DAW)、VR/AR環境、物理シミュレーション。
- 理由: GCによる予測不能な停止(Stop-the-World)が一切発生しないため、フレームレートの安定や低レイテンシが保証されます。シーン遷移やオブジェクトの動的な生成・破棄において、リソース(メモリ、GPUバッファ、サウンドハンドル等)がスコープを抜けた瞬間に即座に解放されるため、パフォーマンスが安定し、リソースリークも構造的に防げます。
-
高信頼性が求められる組込み/制御システム:
- アプリケーション: ファクトリーオートメーション、ロボット制御、医療機器。
- 理由: メモリ使用量が予測可能であり、システムの振る舞いが時間と共に安定します。
initの逆順でのカスケード解放は、複雑に依存しあう制御モジュール群を安全にシャットダウンさせる上で極めて重要です。
-
サーバーレス/エッジコンピューティング環境:
- アプリケーション: 高速に起動・終了するFaaS(Function as a Service)のランタイム、リソース制約の厳しいエッジデバイス上のアプリケーション。
- 理由: リクエスト単位でスコープを作成すれば、処理完了後に使用した全リソースが即時かつ完全に解放されることが保証されます。これにより、次のリクエストにクリーンな状態で素早く応答でき、テナント間のリソース分離も確実になります。
2. 他の言語では実現困難だがNyashなら簡単な例は?
例:循環参照を含む複雑なオブジェクトグラフの安全な解体
GUIのコンポーネントツリーを考えます。Windowがあり、その中にPanelがあり、Panelの中にButtonがあるとします。ここで、Buttonが親のWindowを(何らかのコールバックのために)参照するという循環参照が存在するケースを考えます。
-
GCあり言語 (Java, C#, Python):
- 困難な点:
Windowを不要にしても、Buttonからの参照が残っているため、Window,Panel,Buttonのサイクル全体がGCに回収されず、メモリリークとなります。これを回避するには、手動で参照を断ち切る(例:button.window = null)か、WeakReferenceのような仕組みを慎重に使う必要があります。 - Nyashの場合:
ButtonからWindowへの参照をweakにするだけで問題が解決します。Windowがスコープを抜けると、まずWindowへの強参照が消えます。これにより、Buttonが持つweak参照は自動的にnilになります。その後、initの逆順でPanel、Buttonがカスケード式に解放されます。開発者は循環参照の存在を意識しつつも、解放ロジックを自前で書く必要がありません。
- 困難な点:
-
手動管理言語 (C, C++):
- 困難な点:
WindowのデストラクタでPanelをdeleteし、PanelのデストラクタでButtonをdeleteする、という手動での連鎖的な解放が必要です。もし外部のどこかからButtonへのポインタが残っていた場合、Windowをdeleteした後にそのポインタにアクセスすると未定義動作(ダングリングポインタ)を引き起こします。 - Nyashの場合:
weak参照の自動nil化により、ダングリングポインタが原理的に発生しません。外部のコードはweak参照がnilでないかを確認するだけで、オブジェクトがまだ生存しているかを安全にチェックできます。
- 困難な点:
3. 特にfiniとweakの組み合わせが生む新しいプログラミングパターンは?
fini(論理的な死)とweak(存在確認)の組み合わせは、オブジェクトの状態管理に新しい次元をもたらします。
パターン名:グレースフル・デコミッション(Graceful Decommissioning)
これは、オブジェクトが即座に消えるのではなく、「終了処理中」という中間状態を経て安全に消滅するためのパターンです。
- デコミッションの開始: オブジェクト(例:ネットワーク接続マネージャ)を破棄したいとき、まず
finiを呼び出します。これによりオブジェクトは「論理的に死んだ」状態になります。 - 新規リクエストの拒否:
finiされたオブジェクトへのアクセスはエラーになるため、新しいリクエスト(例:新規接続の要求)は安全に弾かれます。 - 進行中タスクの完了: しかし、オブジェクトのメモリはまだ存在するため、内部で進行中だったタスク(例:データの送信処理)は完了させることができます。
- 外部からの安全な監視: 他のオブジェクトは、このマネージャへの
weak参照を持ちます。weak参照をチェックし、nilでなければ「まだ物理的には存在している」とわかります。- さらにそのオブジェクトが
fini済みかを確認することで、「現在シャットダウン処理中である」と判断できます。
- 完全な消滅: 進行中のタスクがすべて完了し、オブジェクトが自身のスコープを抜けるなどして強参照がすべてなくなると、物理的に解放され、すべての
weak参照がnilになります。
このパターンは、システムのコンポーネントを、システム全体を停止させることなく、安全かつ段階的に入れ替えるような動的なアーキテクチャで極めて有効です。
4. P2P/分散環境でこの決定論性が生む可能性は?
ローカルノードでの決定論性は、分散システム全体の予測可能性と信頼性を向上させる基盤となり得ます。
-
分散合意プロトコルの簡素化:
- 分散システムでは、ノードのクラッシュやネットワーク分断によってリソース(分散ロックなど)が解放されなくなる問題が頻発します。これを防ぐために、リース(時間貸し)や複雑な監視機構が使われます。
- Nyashの決定論的な解放を応用し、「特定の処理スコープに対応する分散トランザクション」のような概念を導入できれば、トランザクションが成功または失敗してスコープを抜けた際に、関与したすべてのノード上のリソースが(ローカルのルールに従って)確実に解放されるというプロトコルを設計しやすくなります。これにより、タイムアウトに頼らない、より決定論的な分散リソース管理が期待できます。
-
予測可能なリソースフットプリント:
- P2Pネットワークに参加する各ノードは、他のノードのためにリソース(帯域、ストレージ)を提供します。
- Nyashで実装されたノードは、処理(例:あるチャンクの転送)が完了すれば、それに関連するリソースが即座に解放されるため、ノードのリソース使用量を非常に正確に予測・管理できます。これにより、ネットワーク全体の負荷をより公平かつ効率的に分散させる高度なスケジューリングが可能になるかもしれません。
-
決定論的リプレイとデバッグ:
- 分散システムのデバッグは困難を極めます。
- 各ノードの動作が決定論的であれば、外部からの入力イベントのシーケンスさえ記録しておけば、システム全体の振る舞いを正確にリプレイできる可能性が高まります。
finiやweak参照の状態変化も追跡することで、複雑な非同期イベントの連鎖によって引き起こされる問題を特定しやすくなります。
ChatGPT5先生との会話
私からの相談内容
Nyashプログラミング言語のメモリ管理について相談です。
【重要】実装言語(Rust等)の話は一切含めないでください。純粋にNyash言語仕様として考えてください。
【Nyashメモリ管理の本質】
1. スコープベースの決定論的解放
- Boxがスコープを抜けたら即座に解放される
- 手動でのメモリ管理不要、自動的にメモリが返却される
2. finiシステム
- オブジェクトの論理的な終了を宣言できる
- 物理的な破棄とは独立(参照が残っていても論理的に死んでいる状態)
- 死んだオブジェクトへのアクセスは安全にエラーになる
3. weak参照の自動nil化
- 強参照が0になったら全てのweak参照が自動的にnilになる
- ダングリングポインタが原理的に発生しない
- オブジェクトが生きているかをweakで安全にチェック可能
4. 決定論的な解放順序
- init宣言の逆順で解放される(カスケード解放)
- 親が解放されたら子も確実に解放される
- メモリリークが構造的に防げる
5. Everything is Box哲学
- 全ての値がBoxオブジェクトとして統一的に扱われる
- スレッドセーフがNyash言語レベルで保証される(syncが用意されている)
【特にGemini先生の提案】
- グレースフル・デコミッション: finiとweakの組み合わせパターン
- リアルタイムシステムでの決定論性活用
- 分散合意プロトコルの簡素化
【質問】
1. この決定論的メモリ管理がP2P/NyaMesh環境で生む革新的な可能性は?
2. finiシステムを分散環境での「論理的な死」に拡張する方法は?
3. weak自動nil化を活用した新しい分散アーキテクチャは?
4. 他の分散システムでは困難だがNyashなら実現可能な例は?
ChatGPT5先生の回答
以下はNyash言語仕様のメモリモデル(決定論的解放、fini、weak自動nil化、逆順解放、Everything is Box)を前提に、P2P/NyaMeshでの設計指針と新機軸の提案です。
P2Pでの可能性
- 強制リーク不可能なオーバレイ: ルート/セッション/会員情報をBox化し、強参照消滅で確実に消えるため、ゾンビ状態を構造的に排除。
- スコープ=リース: 参加・ルート・セッションを「スコープ付きリース」として扱い、終了時に即時解放されルーティング表が自動整合。
- 逆順カスケード停止: 親(ノード/セッション)→子(フロー/バッファ)の順で安全に停止波及し、部分破壊や順序逆転を抑止。
- メモリ主導フロー制御: 送信クレジット/バッファをBox化し、解放=明確なバックプレッシャーとして働くため、過負荷時の挙動が決定論的。
- 再現可能性/監査容易: ライフタイムが決定論的で、シミュレーションやフォレンジック再現が容易(どの時点で何が死ぬかが一意)。
- 心拍依存の縮減: weak自動nil化により「生存確認」は参照状態で判定でき、ポーリング/心拍の頻度を下げられる。
分散finiの拡張
- finiドメイン: オブジェクトに「ドメイン」を付与し、finiの到達範囲/ポリシーを規定(ローカル/ピア集合/トポロジ領域)。
- 終了等級: Local-fini(自ノード即時エラー化)、Domain-fini(多数決/しきい値で論理死)、Epoch-fini(世代切替)、TTL-fini(期限死)。
- トンブストーン/世代: 論理死を単調増加の世代番号と原因コードで表明し、重複/乱順配送に対して冪等に適用。
- リース=強参照、委譲=強参照移転: 誰が生存責任を持つかを言語レベルで明確化。リース喪失で全weakがnil。
- アクセス規則の二段階化: Local-finiでローカルは即エラー、Domain-fini観測で全域エラー。weakはどちらでもnilイベントを受領。
- 監視プリミティブ: watch(weak)で「死の通知」を一回だけ受け取り、再購読なしに後片付けを確定的に実行。
weak自動nil化が導くアーキテクチャ
- 能力キャッシュの自然失効: リモート能力へのweak参照を配布し、能力の実体が消えれば自動nilで整合が取れる。
- エフェメラル・チャネル: パブリッシャが強参照、サブスクライバはweakで監視。発行元が消えれば全購読が即時nil。
- メンバーシップ=weak集合: クラスタ/スワームをweak集合で表現し、非在化が自動反映。別途ガーベジ手続き不要。
- 招待/セッション鍵=招待Box: 参加者はweakで招待を監視、主がfiniすれば招待は無効化。期限・回収が自動。
- ルータの無保持化: 中継はフロー状態へのweakのみ保持。両端の強参照が切れれば経路状態は自動消滅。
- キャッシュの権威弱結合: エントリは権威Boxへのweak錨を持ち、権威が死ねばキャッシュ行は一斉nilで整合。
Nyashならではの実現例
- ゼロリークDHT/オーバレイ: ノードBox配下にエントリ/セッションをぶら下げ、逆順解放で孤児状態を禁止。
- 優雅なデコミッション: ノードBoxにfini→全能力が弱化→新規受付停止→強参照が尽きたら自動nil→完全撤収が決定論的。
- ハードリアルタイムRPC: GC待ちや不定期ファイナライズ無し。タイムボックスと解放タイミングが一致し、遅延上限が厳密。
- 分散ロック不要の一回性: Job Boxを単一強参照にし、完了finiで全レプリカのweakがnil→重複実行が構造的に不可能。
- セッション世代切替: Epoch Boxを作り替えるだけで旧世代のweakが一斉nil→古いビュー/鍵/ルートの掃除が瞬時。
- 秘密情報の即時抹消: Key Boxのfiniで全派生状態がカスケード解放→参照側はエラー/weak nilで後工程が確定的。
- タイマレス・リース: リソース/帯域/優先度をスコープ化し、保持=利用、終了=回収。切替や回収がアラーム不要で正確。
設計パターン(提案)
- ドメイン付きBox:
Box<T> @domain(policy)でfiniの適用範囲/合意条件を明示。 - 世代ガード:
Gen<T>で現在世代のみ強参照可能、旧世代は弱参照に自動降格。 - 観測API:
watch(weak)で一度きりのnil通知、on_finiで論理死通知、両者は因果順序を保証。 - 依存グラフ解放: 親子関係をinit順に構築し、逆順finiで停止順序の安全性とデッドロック回避を担保。
必要なら、上記のいずれかを具体的なプロトコル設計(メンバーシップ、ストリーミング、鍵ローテーション、ジョブ実行)に落とし込みます。どれから掘りますか?
まとめ
両先生とも、Nyashの決定論的メモリ管理が持つ革新的な可能性を、実装詳細に依存しない純粋な言語仕様の観点から分析してくれました。
Gemini先生の主要な洞察
- グレースフル・デコミッション: finiとweakを組み合わせた安全な段階的終了パターン
- リアルタイムシステム: GCの不確実性がない決定論的な性能保証
- 循環参照の自然解決: weakによる安全な参照グラフ解体
ChatGPT5先生の主要な洞察
- 強制リーク不可能なオーバレイ: 構造的にゾンビ状態を排除
- 分散finiの拡張: ドメイン、終了等級、トンブストーンによる分散環境での論理死
- weak自動nil化アーキテクチャ: 能力キャッシュ、エフェメラル・チャネル、メンバーシップ管理
これらの提案は、Nyashが単なるメモリ管理を超えて、新しいプログラミングパラダイムを提供する可能性を示しています。