docs(mir): document KeepAlive/ReleaseStrong lifecycle directives

docs/reference/mir/INSTRUCTION_SET.md

@@ -1,11 +1,12 @@
 # Nyash MIR Instruction Set (Canonical 26 → migrating to Core-15 → Core-14)
 
 Status: Canonical (Source of Truth) — transitioning
-Last Updated: 2025-09-01
+Last Updated: 2025-12-27
 
 この文書はNyashのMIR命令セットの唯一の参照（現状は26命令）だよ。Core-15 への段階移行を進めており、さらに Phase 12 で Core-14 へ（PluginInvoke → BoxCall 統合）。安定次第この文書を14命令へ更新し、テスト固定数も切り替える（移行中は26を維持）。
 
 注意: Debug/Nop/Safepointはビルドモードでの降格用メタ命令であり、コア命令数には数えない。
+注意: KeepAlive/ReleaseStrong は lifecycle conformance のための命令（weak/hidden-root 対策）であり、Core-14/15 の最小コア数には数えない（ただし backend が実行する “実命令” である）。
 
 Transition Note
 
@@ -20,6 +21,7 @@ Transition Note
   - VM層でC ABI/Nyash ABI/Scriptプラグインを自動判定
 - VM/JIT の代表的な Core-15 カバー手順は `docs/reference/mir/MIR15_COVERAGE_CHECKLIST.md` を参照。
 - Core-14 安定後に本ドキュメントの「Core Instructions」を14命令へ更新し、マッピング表を併記する。
+- Phase 285–287: lifecycle conformance のため `KeepAlive` / `ReleaseStrong` を追加（語彙の明確化）。
 
 ## Core Instructions（26）
 - Const
@@ -49,6 +51,17 @@ Transition Note
 - WeakRef（WeakNew/WeakLoad統合）
 - Barrier（Read/Write統合）
 
+## Lifecycle (実命令; Core-14/15 のカウント外)
+
+これらは “最適化のための寿命” ではなく、言語の binding scope / explicit drop と weak 観測（`weak_to_strong()`）の整合を保つための命令。
+
+- KeepAlive（PURE）
+  - Meaning: 指定された値を、そのスコープ終端まで “生存しているものとして扱う” ための指示（liveness/DCE対策）。
+  - Backend: 実行時の処理は no-op でも良いが、解析上は used-values として扱う必要がある。
+- ReleaseStrong（WRITE）
+  - Meaning: 指定された値が保持している strong root を明示的に落とす（典型: 変数上書き）。
+  - Backend: 同一 object を参照する alias（SSA copy 等）も含めて解放対象にできる（実装都合）。
+
 ## Core-15（Target; 移行中の最小コア）
 - 基本演算(5): Const, UnaryOp, BinOp, Compare, TypeOp
 - メモリ(2): Load, Store