# Phase 15 自己ホスティング準備メモ - 箱積み上げ戦略 Date: 2025-09-03 Author: Claude + にゃ ## 基本理念:箱を下にして積み重ねる - フォールバック不要、Rust依存なし(EXEライブラリのみ) - 一度置いた箱は動かさない - 下の箱が安定なら、上も安定 - 複雑さは敵、シンプルさは友 ## 基礎Box群の階層構造 ### 第1層(最下層):これがないと何も始まらない - **MemoryBox**: メモリ管理 - **StringBox**: 文字列処理 - **ArrayBox**: 配列操作 - **MapBox**: 連想配列 - **ErrorBox**: エラー処理 ### 第2層:言語処理の基礎 - **TokenBox**: 字句解析 - **ASTBox**: 構文木 - **SymbolBox**: シンボルテーブル - **ScopeBox**: スコープ管理 ### 第3層:コンパイラコア - **ParserBox**: パーサー - **MIRBox**: 中間表現(13命令) - **OptimizerBox**: 最適化 - **GeneratorBox**: コード生成 ### 第4層:実行系 - **InterpreterBox**: インタープリター - **VMBox**: 仮想マシン - **JITBox**: JITコンパイラ(Cranelift) - **LinkerBox**: リンカー(lld) ## 準備期間の研究項目 ### 1. 依存関係マップ作成 - 何が何に依存? - 最小限の依存で最大の効果 - 循環依存の排除 ### 2. インターフェース設計 - 全Boxの共通プロトコル - 入力/出力の標準化 - エラー処理の統一 ### 3. ビルド順序の科学 - Day 1: 基礎Box群 - Day 2: 言語処理層 - Day 3: コンパイラ層 - 完成まで一直線 ### 4. 最小ブートストラップセット - 自分自身をコンパイルできる最小構成 - 必須機能の特定 - 段階的な機能追加 ## 箱の品質保証原則 1. **単体で完結** - 他に依存しすぎない 2. **明確な責務** - 1つの箱は1つの仕事 3. **テスト可能** - 単独で動作確認 4. **不変インターフェース** - 一度決めたら変更なし ## 実装戦略 1. Rust実装の機能分解(Box単位) 2. 各Boxの仕様書作成 3. テストケースの移植計画 4. Box間プロトコル設計 5. 最小実装から始める 6. 増分的に機能追加 ## 成功の鍵 - 準備こそすべて - 急いで実装より、じっくり設計 - 箱を積み重ねれば必ず頂上に到達 - フォールバックなし、後戻りなし、前進あるのみ ## 革新的アイデア ### 1. BoxDNA設計書 - 各Boxの入力/出力/依存を明文化 - 遺伝子のように継承・組み合わせ ### 2. 増分コンパイル対応 - 変更部分だけ再コンパイル - 開発効率の向上 ### 3. 可視化ツール - 進捗の見える化 - 依存関係の図示 ## 数値目標 - **80,000行 → 20,000行**(75%削減) - **MIR13命令**で全機能実現 - **ビルド時間**:1分以内 - **テストカバレッジ**:90%以上 ## コンテキスト圧縮対策 ### 1. ANCP活用(Phase 12.7) - 90%圧縮でAIコンテキスト節約 - [ANCP仕様書](../../../phase-12.7/ancp-specs/ANCP-Token-Specification-v1.md) ### 2. モジュール分割開発 - 各Boxを独立して開発 - 統合は最後に実施 ### 3. AI協調開発 - Claude:実装担当 - ChatGPT5:リファクタリング - Gemini:レビュー - Codex:デバッグ支援 ## 関連ドキュメント - [自己ホスティングlld戦略](./lld-strategy.md) - [Phase 15 README](../README.md) - [Phase 12.7 ANCP](../../../phase-12.7/) - [MIR13命令セット](../../../../../reference/mir/INSTRUCTION_SET.md) ## 次のアクション 1. このメモをベースに詳細設計 2. Box依存関係グラフの作成 3. 最小実装セットの確定 4. 各Boxの仕様書ドラフト --- 「箱を積み上げて、世界一美しいコンパイラを作るにゃ!」