# Phase 25.4 — Naming & Stage‑1 CLI Cleanup

Status: design only（小さな箱の片付けフェーズ）

目的:
- static box / global 呼び出しまわりの命名規約を NamingBox に一本化し、レガシーなフォールバック経路を整理する。
- Stage‑1 CLI の env/トグル解釈を 1 箇所の「設定箱」にまとめ、stage1_main の責務を薄くする。
- MIR デバッグログ（`__mir__.log`）のタグと配置をドキュメントで見える化し、将来の正式機能化に備える。

## 1. NamingBox SSOT 化（static box naming）

- 対象:
  - `src/mir/naming.rs`
  - `src/mir/builder/decls.rs`（`build_static_main_box` など）
  - `src/backend/mir_interpreter/handlers/calls/global.rs`
- ゴール:
  - static box 名に触るコードはすべて NamingBox (`canonical_box_name`, `encode_static_method`, `normalize_static_global_name`) 経由に揃える。
  - VM 側の global 呼び出しは canonical 名（例: `Main._nop/0`）のみを見る。レガシーな「元名での再探索」フォールバックは撤去済みの状態を維持。
  - テスト: `src/tests/mir_static_box_naming.rs` を維持し、`apps/tests/minimal_to_i64_void.hako` が Main._nop/0 → StringHelpers.to_i64 経由で実行されることを固定。

## 2. Stage1 CLI 設定箱（env→Config 変換）

- 対象:
  - `lang/src/runner/stage1_cli.hako`
  - 新規: `Stage1CliConfigBox`（案）
- ゴール:
  - NYASH_USE_STAGE1_CLI / STAGE1_EMIT_* / STAGE1_BACKEND / STAGE1_SOURCE / STAGE1_PROGRAM_JSON / NYASH_TO_I64_* などの env を、1 箇所で構造体 `Config` に変換する箱を作る。
  - stage1_main(args) は、この `Config` に対する分岐ロジックだけを持つ（env.get を散在させない）。
  - env の一覧と既定値／優先順位を docs（Phase 25.x or env-var reduction report）に反映し、将来の環境変数削減フェーズの入力にする。

## 3. MIR ログ観測リスト（__mir__.log の整理）

- 対象:
  - `__mir__.log` を使用している .hako ファイル（例: `lang/src/runner/stage1_cli.hako`, `lang/src/shared/common/string_helpers.hako`）
  - docs 新規: `docs/development/architecture/mir-logs-observability.md`（案）
- ゴール:
  - どのタグ（例: `[stage1_main] ...`, `[string_helpers/to_i64] ...`）がどのレイヤ／目的のためのデバッグかを一覧にする。
  - dev 用ログと将来残したい観測ログを分けておき、Phase 25.x 以降で `__mir__` を正式な「MIR 観測 API」として設計するための下地にする。

## 4. Fixture の最小化（optional / 後続タスク）

- 対象:
  - `apps/tests/minimal_to_i64_void.hako`
  - StringHelpers 系のテスト用 .hako（将来新設）
- ゴール:
  - Void → 数値変換など、特定の型崩れバグを再現するための fixture を「本当に必要な最小の箱」に分解する。
  - 代表テストの MIR ログが過度に肥大化しないようにしつつ、numeric core / to_i64 の仕様を小さな .hako で固定していく。

## 5. 他フェーズとの関係

- Phase 21.7（Normalization / Methodize Static Boxes）:
  - NamingBox による static 名正規化（`main` → `Main`）はすでに導入済みで、本フェーズはその SSOT 化と VM 側フォールバックの整理にあたる。
  - 実際の「Global(\"Box.method\") → Method{receiver=static singleton}」リライトは Phase 21.7 本体で実装する予定。
- Phase 25.1（Stage‑1 UsingResolver / CLI 本線）:
  - 本フェーズは 25.1 の「片付け＋観測」側タスクとして扱い、CLI 本体や UsingResolver の仕様変更は行わない（構造整理のみ）。