# SmallObject Segment v4 設計メモ (PF2 草稿) ## 目的と背景 - Mixed 16–1024B で mimalloc の 70〜80% に近づくため、small-object 向けの pf/OS レイヤをまとめて削る。 - C7/C6 v4 が揃った状態を前提に、Superslab 配置と Segment 分割を見直し、触る Superslab 数と VMA 数を減らす。 - まだ実装は行わず、箱の分割とパラメータの置き場所を決める段階。 ## 現状のレイアウト(把握用) - Superslab サイズは既存の Tiny/Superslab のまま(4KiB ページ上で C1〜C7 を混載)。 - C5〜C7 のページが混在し、Mixed では 1M ops あたりに跨る Superslab が多い。 - pf としては `mmap/madvise/munmap` の回数が小さくない。C7-only v4 でも minor-faults がボトルネック側に寄りつつある。 ## small-object 専用 Segment 案(方向性) - Superslab を small-object 専用に 2MiB/4MiB 単位でまとめ、C5〜C7 をできるだけ同一 Segment 内に詰める。 - Mixed で触る Superslab の種類を減らし、TLB/pf を削る。 - Box 化のイメージ: - **SmallSegmentBox_v4**: Segment の取得/解放と page carving を担当。SuperslabBox/OS を内側で呼ぶ。 - **SmallSegmentEnvBox_v4**: ENV で Segment サイズやポリシーを決定(例: `HAKMEM_SMALL_SEGMENT_V4_SIZE=2M/4M`)。 - **SmallSegmentStatsBox**: 触った Segment 数、mmap/madvise 回数、ページ再利用回数をカウントし、PF 調査用にダンプ。 - HotBox_v4 からは ColdIface を通して Segment Box に触れるだけにし、ホットパスは segment/pf を意識しない。 ## 今後のフェーズ - **PF2(今回)**: 現状の pf/OS ベースラインを v4 状態で取り直し、Segment Box の箱だけ追加(挙動不変)。 - **PF3**: SmallSegmentBox_v4 を実装し、C7/C6 v4 で small-object 専用 Segment を試す A/B を実施。 - **PF4**: Segment サイズ/ポリシーのチューニングと pf/OS スタッツの可視化強化。成功したら ENV プリセットに反映。 ## PF3 進捗メモ - smallsegment_v4_box をホットコードに接続し、ENV `HAKMEM_SMALL_SEGMENT_V4_ENABLED` で Tiny v1 経由と segment 経由を切替可能にした(現段階は Tiny v1 lease を薄くラップする構造)。 - Mixed 16–1024B(v4 強制、ws=400, iters=1M)で A/B: - OFF: 28.89M ops/s, page-faults=6,744 - ON : 28.85M ops/s, page-faults=6,746 - pf/ops はまだ変化なし。次フェーズで実際の small-object 専用 mmap/segment carve を入れて再 A/B する。 ## メモ - C5 v4 はまだ研究箱(C5-heavy 専用)。Mixed では C5 v1 を維持する予定。 - C6 v4 は C6-heavy で +4〜5% が見えており、Mixed ではデフォルト OFF(研究箱)。 - PF 系の変更はすべて ENV ゲート付きにし、既存の Mixed/C6-heavy 健康診断がいつでも通る状態を維持する。